代名動詞の過去分詞の性数一致

代名動詞の過去分詞の性数一致について、

生徒さんから質問がありました!

◆Marie s’est lavée.

 マリーは自分の体を洗った。

★Marie s’est lavé les mains.

 マリーは自分の手を洗った。

◆は性数一致するのに★は性数一致しないのは何故ですか?というものです。

一致する場合と一致しない場合のケースについては、以下のルールがあります。

代名動詞の過去分詞は再帰代名詞(=主語)の性・数に一致する。

再帰代名詞が直接目的語なら過去分詞は性数一致する(◆)

再帰代名詞が間接目的語であることが明らかな場合は性数一致しない(★)

※直接目的語は、動詞+目的語となり、前置詞を必要としないものを指します。

※間接目的語は、動詞+ à +目的語となり、前置詞 à が必要なものを指します。

つまり、

★Marie s’est lavé les mains.

では、les mains が直接目的語となるため、

再帰代名詞 s’ が間接目的語であることが明らかで、過去分詞は性数一致しません。

では次の文はどうでしょう?

◆Ils se sont regardés.

 彼らは互いに見つめ合った

★Ils se sont parlé.

 彼らは話し合った

◆は性数一致しますが★は性数一致しません。

◆Ils se sont regardés. (←Henri a regardé Marie.)

regarder は前置詞を必要としないので、直接目的語をとる動詞です。

従って、再帰代名詞seが直接目的語となるため、過去分詞は性数一致します。

★Ils se sont parlé.(← Henri a parlé à Marie. )

parler は前置詞 à を必要とし、間接目的語をとる動詞です。

従って、再帰代名詞se が間接目的語となるため、過去分詞は性数一致しません。